サカタのタネ商品勉強会でレタスの講習を聞いてきました!

JUGEMテーマ:農業・アグリビジネス

 

こんにちは、種苗・園芸の専門店ソスイ種苗園の渡邉です。

 

本日は、先日参加したサカタのタネ西日本支店 名古屋営業所による勉強会の様子をお伝えいたします。今回は「クローズアップレタス」としてレタスの特性や品種について勉強してまいりました!

サカタのタネ勉強会

勉強会のなかからご紹介するのは大きく3つです。

  1. レタスとは〜タイプ別の特長から市況まで
  2. 栽培のポイント〜ベと病の爆発的増加
  3. 品種紹介

まずはレタスの基本的な知識のおさらいから市場での状況までお話しいただきました。

1.レタスとは〜タイプ別の特長から市況まで

レタスの起源は今から2500年前、その後ローマ時代に主要野菜となり日本へは7世紀の奈良時代に伝わりました。育種はほとんどの品種が固定種となります。
レタスは大きく分類して「エンパイヤタイプ」「マックタイプ」「サリナスタイプ」「カルマ―タイプ」と4種類に分かれます。
大きな特徴の違いは以下のとおりです。

レタスの分類と特長
種類 特長
エンパイヤ系 葉重型のレタス。夏に作られる品種で晩抽性があって高温適応性が高い。斑点細菌に強く腐敗病に弱い。
マック系 葉数型のレタス。肥沃な土地で育成されてきた夏向けの品種で長野県などで好んで使われる。斑点細菌病に弱い。降雨の多い年にはエンパイヤ系より安定感あり。
サリナス系 近年国内で多く流通しているレタス。表面の起伏が少なく丸みを帯びた日本人好みの形状。低温期の適応性が高い。斑点細菌病に弱い。
カルマ―系

玉レタスの品種の中で傑作と評されいている。しかし、形質がマスクされ、育種も固定しづらい。

このようなそれぞれの特長を生かした栽培が各地で行われています。

 

気候からの影響を受けやすいため生産地も限られてきます。

日本での主要な生産地は

1位:長野県

2位:茨城県

3位:群馬県

以下、兵庫、長崎、香川、静岡と続きます。

 

近年は輸入レタスの品質も向上してきており、中でも台湾産は外食産業を中心に多く卸されています。小売への流通よりも外食産業への流通は価格への影響も大きく、サンドウィッチやハンバーガーで多く利用されることからファストフード業界などでのキャンペーンが実施されると値が大きく変動することもあるようです。

 

続いて、栽培のポイントについて特に頻出する症状やその対策、また各種病害についてご案内いただきました。

 

2.栽培のポイント〜ベと病の爆発的増加

 

■発芽について

発芽適温は18〜20℃で、25℃以上は急激に発芽率が落ちます。一般地で8、9月は発芽しない場合もあります。光発芽性種子ですので暗黒下でも発芽率が落ちます。通常3日程度で発芽を確保することが重要ですので短期勝負です!発芽直後から充分に水をやりましょう。高温や乾燥で休眠を誘発したときは斉一な発芽を確保することは難しくなります。また高温対策として、トレーでの育苗の際は白トレーでの育苗をしてください。

レタストレー別の生育の違い
*上段:白トレーでの育苗 下段:黒トレーでの育苗

高温対策として冷蔵庫で発芽させる対応など紹介されていますが、その際は、発芽後冷蔵庫から出して一気に高温になる環境に出すのはリスクが高いので24時間は涼しい場所で管理することをオススメします。

 

■育苗について
潅水は夕方には表面が乾く程度に1日数回行います。低温期に潅水量が多いとベと病の発生を助長するので注意が必要です。高温、蒸し込みを避けるため風をあてることをオススメします。定植の3〜5日前には圃場環境に近づける順化を行います。

高温期栽培向きの優れた苗質とは

・丸いガッチリした葉であまり大きくない

・葉肉が厚く硬い

・根の生育も旺盛

レタスの健全苗と徒長苗
左:健全苗 右:徒長苗

■定植について
基本は若苗定植。育苗時の肥切れが秀品率に影響することがあるので注意が必要です。


■各種病害について

主な病害として、菌核病、灰色かび病、すそ枯病、軟腐病、斑点細菌病、レタス根腐病、レタスビッグベイン病、ベと病などがあります。どれも産地ごとの防除指針に従って、マルチの使用、薬剤散布、土壌消毒などを実施すること。また、頻出地域では耐病性品種の選定をすることがポイントとなります。被害時はすみやかに被害株を取り除くことも重要です。

近年、特にベと病の発生が爆発的に増えています。将来的に多くのレースを生み出し、品種選定の幅を狭めてしまうことになりかねません。耐病性品種での対策とともに、対応農薬での防除、換気を十分に行うことで防いでいきましょう。

レタスべと病

■結球について

サニーレタスやリーフレタスで結球してしまったり、玉レタスで結球しなかったというお声を聞くことがあります。どうしてこのよな状態になるのか、結球のメカニズムからおさらいしていただきました。

 

【結球のメカニズムとは】

 ・結球レタスの場合、結球の第1段階として芯葉の立ち上がりが起こる。葉の分化が進むと後出葉は前出葉に展開が妨げられ次第に立ち上がっていく。

 ・第2段階として、ホルモンの作用で次第に葉は湾曲し、また葉のかたちも細葉からだんだん広葉になっていき、次第に結球する。

 

このメカニズムを前提として、サニー・リーフ系レタスで結球してしまう原因は以下のとおりです。

 

【サニーレタスやリーフレタスが結球してしまう原因】

 ・サニー・リーフ系レタスでも同様に結球の原因として芯葉の立ち上がりが考えられます。

 ・サニー・リーフ系は本葉6枚目以降に最大葉長のピークがあり、その後形成された葉はほぼ規則的に短くなっていくので芯葉の立ち上がりが起きにくい。

 ・しかし、抽苔・花芽分化が起こりにくい冬春どり栽培では茎が短く過熱になるとその短い茎に多数の葉がつく為に過密状態となり芯葉が立ち上がる。それによって次の新芽が内側に湾曲し巻き込んで抱合を始めてしまいます。

 

その他、各産地で発生する症状にチップバーンや乳管破裂があります。それぞれの原因と対策を見ていきましょう。

 

■チップバーン

(原因と発生の背景)

カルシウム欠乏症と考えられます。外葉形成期の乾燥や低温、多窒素栽培が発生を助長する。春の上昇気温期など急激な生長にカルシウムの移動が間に合わないときにおこります。

(対策)

対策としては、十分な根群を確保する土作りや適正な肥培管理、カルシウム剤の葉面散布などがあります。

 

■乳管破裂

(原因と発生の背景)

結球後半の球や老化球に見られます。レタスは維管束にそって乳管が発達していますが、この乳液は酸化すると褐変します。発生の主要因は発生の主要因は高温です。球の生育が急激に進行するほど、また球の生育ステージが進むほど発生は増大する傾向にあります。  特に高温期の多窒素栽培、とり遅れが発生を助長していると考えられます。

(対策)

適正な肥培管理、適期収穫に努める事が重要です

 

このようにレタス栽培には近年のベと病の大量発生や気温の変化によってさまざまな症状が発生します。そのため産地や適期にあった品種選定が重要となってきます。

 

3.品種紹介

シグマ

思い切った開放換気での栽培が可能 レタス シグマ(サカタのタネ)

20ml:4,762円(税込)ペレット5000粒:5,076円(税込)

温度かけると暴れてしまうくらい耐寒性が非常に強い品種です。肥大性はグレートレイクスタイプで株張り旺盛で根量が多い。最大のポイントとして、思い切った開放換気での栽培が可能です。トンネル被覆も2〜3度霜にあててからの対応で大丈夫です。トンネル内が20℃を越してしないように注意してください。

 

 

 

 

【セレブレーションシリーズ】

インターセプト

サカタのタネのレタスベストセラー インターセプト(サカタのタネ)

ペレット5000粒:8,640円(税込)

 

早生で肥大性があり急肥力の強い品種。多肥では大きくなりすぎるので注意が必要です。そのため家庭菜園にも最適です。


 

オーディブル

サリナスタイプのビッグベイン病耐病性早生品種 レタス オーディブル(サカタのタネ)

ペレット5000粒:7,236円(税込)

 

馬力型の品種で千葉、静岡、九州などの産地に最適です。厳寒期どり中早生、玉張りの良い大玉種。

 

 

フリフリッカー

サリナス×エンパイヤ系の早生品種 レタス フリフリッカー(サカタのタネ)

ペレット5000粒:6,696円(税込)


根腐れレース1耐病性品種。葉焼けがでにくい、扁平で箱詰めしやすい。

 

 

 

コメント
トラックバック
この記事のトラックバックURL